2011年 06月 13日
おめでとう Bror! |
私の白樺師匠であるBror Forslund氏が、このたびKungsbackaというコミューン(地域)で文化賞を受賞することになりました!
彼の作品はどれも、編み目が整然としているだけではなく、優しさと温かみが感じられて独特の存在感を放っています。
Brorのハンドクラフトマンとしてのキャリアは40年にもなりますが、未だに自然に対する興味、工芸品の成り立ちにまつわる地域の歴史や文化に対する好奇心は絶えることないと言います。
「我々が自然から学ぶことは、まだまだたくさんある」
こんな彼の口癖は、このご時世だからこそとても重みを感じます。
山奥に暮らし、コツコツと白樺やジュニパーのかごを製作しながらたくさんの季節の移り変わりを肌で感じてきたことでしょう。
1年にたった1度しか採取できない白樺の樹皮からは、色味や厚み、触った感触からその年の気候の特徴が分かると言います。
この数十年の自然の変化ももちろん白樺樹皮(ネーベル)に現れている訳で、残念ながら良質なネーベルは徐々に少なくなってきているのです。
幸いなことに、白樺樹皮は木のサイクルにのっとった正しい時期に採取すれば、立木にダメージを与えることはありません。
北欧に古くからある「自然享受権」の理想的なスタイルであるネーベルスロイドを通じて、Brorの文化的活動が評価されたというのは本当に嬉しいことです。
今後ますます意欲的に制作活動に取り組むでしょうし、私も沢山のことを学ばせてもらいたいと思っています。
おめでとう、Bror!
by mrs_karin
| 2011-06-13 22:34
| スウェーデンのこと